2009年8月24日、渡辺通5丁目にある「小料理 山ちゃん」において、春吉地域の新たな魅力づくりとコミュニケーションのあり方を考える”大人の勉強会”を開きました。これは、晴好ブランドの純米酒「晴好の風」を地域の飲食店主に知ってもらう機会として、また、9月からスタートする予定の『春吉夜学』のプレイベントとして、ゲストを囲んで行ったものです。
NPO法人「グラウンドワーク福岡」事務局長 大谷妙人さん
お越しいただいたのは、NPO法人「グラウンドワーク福岡」(以下、GW福岡)の理事兼事務局長の大谷妙人(おおたにたえと)さん。GW福岡は、福岡県南部に位置する八女市上陽町を拠点に、「22世紀の子どもたちが幸せに暮らしていける地域社会」を目指して、さまざまな活動を展開している団体です。
晴好実行委員会メンバーがとある会合で大谷さんと出会い、自然を生かしたその活動や、「HUMAN LINK(人と人とのつながり)」という考え方に意気投合。「連携することで何らかの有機的な取り組みができるのではないか」、GW福岡の活動に「春吉地域の活性化につながるヒントがないか」と、今回他のメンバーにも集まってもらい、みんなで話を聞き、考える場を設けました。
魚屋の経歴も持つ大将・山中和久さんが腕を振るう鮮魚料理、居酒屋料理を囲み、お酒はもちろん「晴好の風」。GW福岡が生まれたきっかけや、現在の活動について熱く語る大谷さんを前に、飲みたい、食べたい気持ちをグッとこらえ(笑)、真剣に聞き入っていたメンバーでしたが、徐々に場は和み、右から左から質問が飛び交う、まさに”勉強会”に発展。一部では春吉地域の課題に対する熱を帯びた議論も始まり、「晴好の風」四合瓶は次々にカラになっていたのであります。
GW福岡の活動について、簡単にご紹介しましょう。GW福岡は、平成14(2002)年に設立されましたが、その歴史は平成5年頃までさかのぼります。当時県では、筑豊産炭地の自立問題に対し、新たな視点での取り組みを模索していました。そのさなか、福岡県職員の自主研究グループが、炭住者用住宅の周辺整備にあたり、歩きやすい・緑が多いなど憩いのある環境づくりを提案し、実施したところ、自主的なコミュニティ活動が生まれたほか、地域のさまざまな問題がスムーズに解決するようになっていったそうです。「環境で人や地域が変わる」ことを実感した大谷さんらは、イギリスですでに根付いていた住民・企業・行政が共同して行う環境改善活動「グラウンドワークトラスト」と交流を深め、「福岡県グラウンドワークトラスト研究会」を発足。地域の環境改善に関する支援活動を始めました。
現在のGW福岡の活動は多岐にわたり、自然・花・歌をきっかけにした、都心部と地方、子どもたちから高齢者までの各世代、障害者・不登校児童と地域コミュニティなどをつなぐさまざまな事業を展開。
平成19年に指定管理者に選ばれた八女市上陽町の5施設を中心に、豊かな自然環境と生きる知恵を持つ地域の人材を活用しながら、環境学習の支援や地域づくりなどを行っています。
9月5日上陽町を訪ね芋の種付けに参加した
春吉地域の発展における課題の一つが、「コミュニティ(共同体)に対する意識の低下」であることは間違いありません。
晴好実行委員会では、早速9月5日に八女市上陽町を訪ね、GW福岡の「HUMAN LINK」の現場を、みずみずしい自然の中で”楽しみながら”体験してきました。イベントを企画して単なる「交流を図る」のではなく、交流(つながること)を通して得られた喜びや、他所に行くことで見えてくる春吉地域の魅力などを振り返りながら、晴好実行委員会の活動に還元していきたいと考えています。
特定非営利活動法人 グラウンドワーク福岡
◎福岡事務所◎
福岡市博多区美野島2-16-8日大ビル7階 電話092-414-1234
◎矢部川事務所◎
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「ふるさとわらべ館本館」八女市上陽町下横山4838 電話0943-54-2442
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